タクシードライバーのいわゆる「乗務員負担」について
クレジットカードの手数料が乗務員の負担だと聞いて驚いてる人のTwitterが話題になっているようです。
そして、それに寄せられたコメントには虚実入り交ざっているのが実情です。
タクシードライバーの立場として、少し整理してみたいと思います。
ここで触れるのは、法人タクシーの場合です。個人事業主である個人タクシーの場合は立場が異なりますが、個人タクシーの場合いわゆるクレジットカードにしてもチケットにしても換金手数料が発生するのは当然のこと。
これは、個人でやっているお店の例と変わりませんので、割愛します。
また、法人でもリース制の場合、仕組みが異なりますので、これも割愛いたします。
いわゆる、通常の会社員が乗務している場合の話になります。
いわゆる「乗務員負担」には、どのようなものがあるのか?
ククレジットカード手数料、チケット換金手数料、黒タクシー利用料、専用乗り場利用料など、受益者負担の名の下、タクシー乗務員には様々な負担を強いている会社が多数ありました。
「ありました」と過去形で記したのは、国土交通省の指導によりこれらの乗務員負担が減少傾向にあるからです。
私の所属する会社の場合、現在はいわゆる「乗務員負担」と呼ばれるものは何もありません。以前は、あったようですが…
以前所属していた会社では、クレジット手数料3%、クレジット会社発行のチケット手数料8%、黒タクシー利用料1乗務300円という「乗務員負担」がありました。
一般的に、大手のタクシー会社ほど乗務員負担は少ないのですが、数年前に日本交通が専用乗り場利用料の徴収を始めたと聞いたときは驚いた記憶があります。
ただ、乗務員負担の多い会社は歩合率も良い会社である傾向が強く、最終的に「乗務員負担の多い会社」=「悪徳企業」という図式が単純に成り立たないところは悩ましいところです。
中には、乗務員負担も多く、足切り額も高く、歩率も低いとんでもない会社がありますので、注意は必要なのですが…
大手は乗務員負担も少なく、歩率も低い。
中小は乗務員負担も多く、歩率は高い。
こんなイメージで捉えていただいよいと思います。
ただ、この様な歪な仕組みが現存しているから、クレジットカードでの支払いを嫌がるドライバーが多いのも確かなことです。
法的に、これらの負担を乗務員に負わせることはグレーではあるけど、問題は無いようです。だから長年タクシー業界の悪しき慣習として定着していたのでしょう。
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