結論ありきの実証実験の結果報告、私は4km以上実質値上げの方が心配です。
これだけ茶番の実証実験も珍しいと思ったのですが、役人のやる実証実験とは、所詮アリバイ作りの結論ありきのものばかりなのかもしれませんね…
「初乗り410円タクシーで利用回数、5割増しか 東京での実験結果」
乗りものニュース 10月17日(月)15時44分配信
タイトルからしてヒドイ(笑)
初乗りの距離を短くして、その分運賃を下げれば利用回数が増えるそうです。
そうであるならば、中長距離利用者の値上げは不要なはずなのですが、そうならないところがこの実験が結論ありきの茶番だということを物語っています。
拙blogでも、この問題については何回か触れてきました。
そして、結論はいつも同じです。
「初乗り410円、実証実験開始。結論ありきの実験より、遠距離割高の料金体系の方が気になります。」
8/7に記したことと、今回はタイトルもほぼ同じですし、書かれている内容もほぼ同一です。
初乗り運賃値下げが短距離客の需要を喚起するとしたならば、中長距離客からその補填をするような運賃体系を採る意味はありません。
つまり、実験の結果とは裏腹に、需要は喚起されないことを経営者は見越していることになります。
これほど、利用者を馬鹿にした話は無いと思っています。
いずれにしても、中長距離値上げのアナウンス効果がとても心配です…
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追記
今回は、乗りものニュースの元記事ではなく、Yahoo Japanに転載された記事にリンクを張ったのですが、このコメント欄が記事にも増してヒドイです。ヒドイですが、これらのコメントに対してタクシー業界は本当は真摯に向き合わなければならないのですが、残念ながらそうなっていません。
そんな意味を含めて、転載先のリンクにしました。
「初乗り410円タクシーで利用回数、5割増しか 東京での実験結果」
乗りものニュース 10月17日(月)15時44分配信
1.059kmまで410円に
国土交通省は2016年10月17日(月)、東京のタクシー初乗り運賃を410円に下げる実証実験の結果を発表。日本人利用者の約6割が、410円になればタクシーの利用回数が増えると回答したことを明らかにしました。
また同省によると、利用者アンケートの回答を平均したところ、初乗り運賃を410円へ引き下げることにより、タクシーの利用回数が月4.8回から月7.0回へ、約46%増加する結果が得られたとのこと。外国人利用者は約8割が、410円タクシーが「安価」、もしくは「適当」と答えたといいます。
東京23区と武蔵野市、三鷹市のタクシー初乗り運賃についてはいま、初乗り距離を短くして額を引き下げるという内容の申請が事業者から行われており、運賃の改定手続きが進められています。そうしたなか、この初乗り運賃引き下げを周知するとともに、短距離タクシー需要の顕在化について検証するため、国土交通省により今年8月5日から9月15日まで、新橋駅東口と浅草駅前、新宿駅東口、東大病院前で実証実験が行われていました。
現在、東京23区と武蔵野市、三鷹市におけるタクシー運賃は2000mまで730円で、以後280mごとに90円を加算(距離制運賃)。このたび行われた実証実験では、運賃が1.059kmまで410円で、以後は237mごとに80円の加算です。
国土交通省はこの初乗り運賃引き下げによって、訪日外国人の観光需要、高齢者などの日常生活需要の喚起といった効果が期待されるとしています。
初乗り運賃の引き下げは、早ければ年内に実現する見通しです。