1BOXタクシーの乗務日誌のようなもの

都内を走る1Boxタクシーの乗務日誌、タクシーブログのようなものです

KDDI開発の「多言語翻訳システム」の先にあるもの…

KDDIが開発した「多言語翻訳システム」の実証実験が、三和交通、境交通を利用して始まるそうです。

目的としては、東京オリンピックにむけた外国人旅行者への対応ということで、英語・中国語・韓国語の翻訳システムを搭載して開始するらしいです。

 

この記事を読んだときふと思ったのですが…

これって、ドライバーが外国人でお客さんが日本人でも成り立つシステムなんですよね。

目の前にタブレットがあるから、行き先を間違えることも無いでしょうし…

 

介護や建設などの産業では、しきりに東南アジアからの外国人受け入れを求める声が上がっています。

これって、労働集約産業の宿命なのでしょうが、タクシーや運送業などのドライバー職も団塊の世代が大量に離職したら存立そのものが危ぶまれている意味では、介護職や建設現場職などと変わりはありません。

そのときに、ドライバー職として外国人受け入れをしたときに壁になる言語の問題を、このシステムで解決できれば、外国人受け入れに大きく道は拓けます。

 

運送業やタクシーが外国人受け入れの先鞭を切ることは無いでしょうが、他の産業での受け入れが定着してくれば、これら業界への受け入れの障壁も低くなることでしょう。

 

既にニューヨークのタクシーは、英語を話せないドライバーの割合が多数になっていると聞き及びます。

つまり、タクシードライバーに言語コミュニケーション能力がさほど必要でないことは、実証されていると考えても良いのでしょう。

そのときに、この多言語翻訳システムが大きくサポートをすれば、タクシーは日本人ドライバーである必要性がなくなるのかもしれません…

 

話は少し逸れますが、TPPの中に労働市場の開放という項目があります。

そこに謳われていることが実現されれば、外国人労働者受け入れは、さらに加速されることになります。

人材集めに苦労しているタクシー経営者がこれを見逃すはずは無いと思っています。

(もちろん、今の時点でこんなことを表明したら叩かれるでしょうけど)

そう考えると、実証実験に参加しているのが三和交通と境交通いうのも絶妙の選択だと思ってしまいます。

 

いずれにしても、自動運転のタクシーの実現は難しくても、日本語を話せないドライバーの実現はさほど難しくないのかもしれません…

 

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KDDI、東京観光タクシーで外国人と運転手の会話を翻訳する実証実験 マイナビニュース [2016/12/20]

KDDIKDDI総合研究所、三和交通、境交通は12月20日、「東京観光タクシー」において、多言語音声翻訳システムを活用した訪日外国人向け社会実証を開始すると発表した。

 

「東京観光タクシー」は「東京観光タクシードライバー認定資格」を有する乗務員と共に東京の観光地をタクシーで巡るサービスで、時間単位でタクシーを貸し切ることが可能。

今回の実証の目的は、訪日外国人の交通機関の利用にあたり、タクシー内での言葉の壁を克服することにあり、タクシー内における多言語音声翻訳システムの課題を抽出し、解決案を策定することで速やかな社会実装を行い、より高度な「おもてなし」の実現を目指すとしている。2017年3月まで実施の予定。

 

KDDIKDDI総合研究所は2015年11月から、鳥取県の訪日外国人向け観光タクシーで、多言語音声翻訳システムを活用した社会実証を行っている。

今回、東京の地名翻訳にも対応したほか、言語だけでなく目的地のイメージ画像や映像を再生できるよう、ユーザーインタフェースを刷新。また、GPSを活用して、現在地に適した地名の翻訳など音声翻訳システムの精度向上も計画している。

 

具体的には、タクシーの後部座席に設置されたタブレットならびにマイクと、運転席に設置されたマイクを通して、会話を行う。それぞれの会話は、クラウド上にある多言語翻訳プラットフォームにより、目的の言語に翻訳される。