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タクシーの2月は閑散期ではありません! データから読み解く現状のお話を少し…

「2月はタクシーにとっての閑散期」という表現を時々見かけますが、データ的にはまったく根拠の無いものです。

東京タクシー・ハイヤー協会の発行している「東京のタクシー タクシー最前線からの報告」(pdfファイル)の40ページに平成元年度から年度ごとのタクシーの利用実績が掲載されており、下部には平成26年度の月別の利用実績が掲載されています。

 

それによれば、平成26年度の一日あたりの運送収入は、47,703円で前年から1000円以上昇していることがうかがえます。

それを月別に見ると、売り上げの悪い順に…

5月…45,309円

9月…45,922円

1月…46,828円

4月…46,906円

8月…46,991円

2月…47,236円

10月…47,437円

11月…47,686円

6月…48,187円

7月…48,486円

3月…49,305円

12月…51,872円

となっていて、平均やや下の2月は通常期であることかデータから読み取れます。

 

平成26年度の47,703円という平均運送収入は、平均値だけで見れば回復傾向なのですが、タクシーの台数が減っているので、3,665億円という年間の売り上げ総計を他の年度と比較してみたほうが実態に近いのではないかと思われます。

リーマンショッの発生が、平成20年9月のこと。

その平成20年度の運送収入総計が、4,131億円でした。

そして、平成21年度は、3,677億円。22年度が3,507億円。23年度が3,462億円。と年々低下してゆき、24年度から徐々に上昇していきます。

データで見れば、タクシーの売り上げは総計でも平均でもリーマンショック前まで回復していないことがみてとれます。

 

タクシーが景気の指標であるとするならば…

せめて1台あたりの平均がリーマンショック前のレベルまで回復しないと、それを実感することはできないでしょう。

 

ところで、このデータを調べていたのは、ライドシェア問題のエントリーをしようと思って、市場規模などを調べていたためでした。

タクシーの台数がピークだった平成21年ころ、何が起きていたのか、そのときの教訓に学ばないのか?という疑問と、解禁されたあとに予想される売り上げの予想値を探そうとしてのものです。

これらのエントリーは後日行いますが、ライドシェアを解禁したからといって、市場規模が拡大するわけでもないことは容易に想像が付きますので、現場レベルではお互いにお客の取り合いが発生し、ライドシェア運営会社は手数料商売なので、高みの見物という図が想定されます。

 

お客さんがそれを望んでいるとはとても思えないのですが…

 

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