1BOXタクシーの乗務日誌のようなもの

都内を走る1Boxタクシーの乗務日誌、タクシーブログのようなものです

お客さんに道交法違反を強要されたらどう対処するのか?

タクシーのお仕事、道交法を杓子定規に遵守していたら成り立たないところはあります。

でも、だからと言ってドライバーが積極的に道交法違反をして良いことにはなりません。

 

その為には、道交法に対する知識は必須です。

今、自分のしている行為が道交法違反なのかどうか?

お客さんに「ここで停めて」「ここで曲がって」と言われた行為は道交法違反なのかどうか?

などを意識することはとても大切だと思います。

 

例えば、交差点付近で乗車申し込みがあった場合。

これって、道交法違反の可能性が高いですよね。

だからと言ってお乗せしないと、乗車拒否としてタクシーセンター案件になる可能性が高いですよね。

だから、ほとんどの場合は、お客さんをお乗せしていると思うのですが、違反行為をしているんだという自覚を持つことは必要だと思うのです。

 

たとえば、交差点付近で左折専用レーンで信号待ちしていたにも関わらず、乗車申し込みを受け、さらに「直進して欲しい」と言われた場合。

時々、お客さんのリクエストに応えているドライバーを見かけますが、それは自分で自分の首を絞めている自殺行為のようなもの。

こんなドライバーは、往々にして交差点の先で取締りを受けると「ツイテ無い」って言いそうですが、これって「運・不運」じゃないですよね、昨日も書きましたが違反の絶対数が多いから、捕まったのですよね。

私は、このシチュエーションでは「直進できません」ってお断りしています。

「いつもは行ってもらっているのに」と悪態をつかれても行きません。

 

それは、取締りが怖いからではありません。

もちろん、取り締まりは怖いのですが、これってお客さんによる法律違反の強要だから行かないんだと思います。

考えてもみてください、初対面の人に「1000円やるから、あの店で何か盗んで来い」って言われたら、そんなことしないでしょ?それどころか、「何言ってんだコイツ、頭おかしいんじゃないか?」と思うのが普通だと思うのです。

このシチュエーションって、この例と同じだと思うのです。

もちろん、丁寧にお断りしますが、心の中では「初対面の人に法律違反しろ!だなんて、非常識な人だ」又は「道交法を知らないのかな?」と思うようにしています。

 

もちろん、断り方も大切です。

自分が行きたくない!のではなく、法律で決まっているから行けない、という理由をちゃんと説明することは必要です。

「左折専用レーンですので直進はできません」とか「交差点付近なので車線は代えられません」とか、そしてその後に「いかがいたしましょうか?」とお客さんに決めてもらうように誘導しています。

それで降りられたら仕方ないし、左折進行が許可されれば行くし…

 

これって、他にも応用が利きます。

例えば、時間で右左折のできないところを曲がるように指示された場合もそうだし、時間によって進行できない(スクールゾーンなど)場所でもそうだし…

「この時間は入れない」ことを説明した後で、お客さんにどうするか決めてもらっています。

 

さらに、急いでいるお客さんの場合

ルート上で速度を上げられそうな道路に出る前に「お恥ずかしいのですが、先日この道で私どものドライバーがスピード違反で捕まりまして、この道は法廷速度厳守を徹底されておりますので、ご辛抱ください」とか「この道は、速度の取締りを良くやってまして、ここで捕まる奴はバカだ!と会社で言われているんです」とか、そんな説明をして速度を抑えるようにしています。

その説明のほとんどは作り話だったりしますが(笑)…

 

つまり、何事にもちゃんとした説明をして納得してもらう努力が必要で、その先はお客さんに選んでもらうようにすれば、無駄な道交法違反はしなくて済むのです。

特に、「いつも行ってるのに、何でお前は行かないんだ!」という上から目線のお客さんには、先ほどの「じゃあ、あんたは1000円やるから強盗を働くのか?」心の中で思いながら、こんな人の為に免許を汚さない!と心に誓い戦闘モード(笑)にスイッチを切り替えて、ゼッタイに下手を打って、揚げ足を取られないように言葉遣いも丁寧に、対応するようにしています。

 

例えば、こんな状況で会社にもタクシーセンターにもクレームなんて入りっこないから、その自信だけは持ちながら、でも揚げ足だけは取られないように注意を払えば、問題になることはありません。

 

ドライバーの多くは、道交法に対する遵守意識が低いのが実情ですが、長く稼ぎ続けている人は、道交法に対する遵守意識が高いのも事実です。

長く続けることの第一は、道交法と喧嘩しないことではないかと思ったりしています。

 

でも、お客さんに言われると断りづらいから、ツイツイ道交法違反をしているドライバーが多いのが現実ではないでしょうか?

そうやって、違反の絶対数を増やせば、取締りを受ける確率も上がります。

お客さんに言われたから仕方ない、と自分の中で言い訳をしている限り、違反の絶対数を減らすことはできないですし、そのことがドライバー生命を縮める可能性すらあります。

 

昨日、取り締まりは「運・不運」ではなく、違反の絶対数だと書いたのは、そのあたりのことも含めてのことです。

タクシードライバーは、杓子定規に道交法を遵守していたら、成り立たない仕事という側面は否定しません。

それは裏を返せば、普段から違反の絶対数を積み上げている仕事だということです。

それ以上、違反の絶対数を積み上げたくなかったら、自ら進んで違反をしない!しかありません。

 

偉そうに書いている私も、ここには晒しませんが違反を日々繰り返しています。

そうであるからこそ、それに加えられてくい違反の数を減らしていかなければ、長く続けられない仕事だと思っています。

 

問題になるとすれば…

これは、私が東京都内のドライバーだから言える話なのかもしれないという点。

こうやってお客さんを断っていたら、仕事にならない地域の方々には参考にならないのかもしれないってこと。

それについては、分からない点も多いのですが、道交法の遵守意識が低いと長くは続かない仕事だから、全国共通なのではないか?と思ったりもしています。

 

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