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1BOXタクシーの乗務日誌のようなもの

都内を走る1Boxタクシーの乗務日誌、タクシーブログのようなものです

「タクシー目の敵作戦」を経験しているドライバーから見た規制緩和やUber等のライドシェア問題 その1

タクシーの規制緩和がなされたのが、2002年のこと。

そして、規制強化に舵を切ったのは、2013年のことでした。

 

規制緩和から規制強化へ、潮目が変わったのは、2006年1月に放送された「NHKスペシャル タクシードライバーは眠れない ~規制緩和・過酷な競争~」であったといわれています。

この放送で、規制緩和の負の側面が強調され、過酷な競争の現実が白日の下に晒されました。

併せて、最低賃金割れとなるタクシードライバーが続発し、社会問題として大きくなっていったのです。

 

最低賃金問題については、規制改革論者の高橋洋一教授も竹中平蔵氏も、規制緩和とは別問題であり、厚生労働省最低賃金割れを起こしている企業に対し、厳しく指導すれば良いという立場を崩していませんが、別問題と割り切るには無理があるように感じます。

 

一方で、タクシードライバーの待遇改善だけで規制強化至ったのか?と問われると、現場にいた人間としては疑問に感じる点もあります。

それは、タクシードライバーだけを他の職業と切り離し、待遇改善のため規制を強化するという文脈に対する疑問と同じです。

つまり、タクシーだけが規制緩和から規制強化に舵を切った大きな要因が別にもあったと思っているのです。

 

その要因は、規制緩和論者も規制強化論者もあまり語ってはいないのですが、2009年頃から行われた警視庁による「タクシー目の敵作戦」だと思っています。

 

「タクシー目の敵作戦」

仰々しい名前ですが、交通事故は相対的に減少しているのに、タクシーが絡む事故(客待ちによる違法駐車やお客さんを乗せるための急な車線変更、幅寄せなど)が増加している現実に対し、警視庁が交通事故減少のため、タクシーの違法行為を徹底的に取り締まったものでした。

特に、銀座を抱える築地警察、赤坂警察、六本木・西麻布を抱える麻布警察、歌舞伎町を抱える新宿警察、オフィスビルの多い丸の内警察の5つの警察署では、その管内で発生する交通事故のうち半数以上がタクシー絡みであるとされ、交通事故減少のためタクシーの違法行為への取り締まりはとても厳しいものとなりました。

 

当時、私が在籍していた会社では、特に上記の5警察署管内での付け待ちについては、タクシー乗り場以外では行ってはならないと、指導が強化されていました。

今は少し取り締まりも緩くなって、駐停車禁止エリアでの違法客待ちによる取締りの例はあるようですが、駐車禁止エリアでの違法客待ちによる取り締まりは減少してきているように感じます。

しかし、当時は駐停車禁止エリアから外れていても、もちろんドライバーが乗っていても、取締りを受けていました。

 

また、それら繁華街を抱える警察署では、通常業務も多い中、タクシーの取り締まりに多大なる時間をとられ、通常業務が疎かになっていく危機感を強く抱いていたといいます。

 

逆に、反社会勢力といわれる人達は「タクシーの違法駐車で迷惑している」という電話を管轄の警察に入れ、警察の業務を増やすという嫌がらせ(?)をしており、そんな風に後部座席から電話をしているお客さんを乗せたことも数多くありました。

 

つまり、警察庁が事故を減らすため、そして通常業務を滞りなく行えるようにするため、タクシーの規制強化をプッシュしたという側面があるのです。

 

裏を返せば、規制緩和をするということは、空車による渋滞を引き起こし、警察の業務を増やすことにつながっている。

私が、規制緩和はお客さんのためにならない側面もある、と記しているのはそのためです。

 

規制緩和には光と影があって、影の部分を見ないとタクシーのお客さんにとどまらず、タクシーを利用しない人にも迷惑が及ぶ。

タクシー目の敵作戦が示しているのは、その影の部分の最たるものではないでしょうか?

 

この項目続きます 

 

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