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1BOXタクシーの乗務日誌のようなもの

都内を走る1Boxタクシーの乗務日誌、タクシーブログのようなものです

川鍋会長と初乗り引き下げ運賃と…

DAIAMONDO onlineでも、初乗り410円に引き下げられる運賃体系が、長距離は値上げになると書きました。そして、これが中小のタクシー会社の淘汰につながるという観測を掲載しました。

 

初乗り410円も長距離は実質値上げ、中小タクシー淘汰へ

 週刊ダイヤモンド編集部 2016年10月26日

 

この記事を読んで思い出したのですが、タクシー特措法で都内のタクシー台数を減らす方向で準備を進めていたとき、当時、日本交通の川鍋一朗社長は減車に反対の立場を表明したことがあったと記憶します。

そのソースを探したのですが、残念ながら発見できませんでした。しかし、業界全体で減車の方向に舵を切ろうとしているときに、自社の都合でしか発言をしない人だという印象を持ったのを覚えています。

 

その記憶が誤りであれば、お詫びするしかないのですが、この記事を読むと当時の記憶が正しいという印象を強くします。

つまり、初乗り運賃値下げを仕掛けた東京ハイヤー・タクシー協会の川鍋会長は、短距離客の需要喚起を表で謳いながら、これを契機にさらに中小タクシー事業者の淘汰、系列化を推し進め、自社のビジネスの拡大に用いようとしていると、この記事が読めるということです。

 

初乗り運賃の引き下げによって需要が喚起されるかどうか?よりも、中小事業者の淘汰を狙っていたとすれば、中途半端な長距離運賃値上げの仕組みも理解できます。

 

日本交通が日本交通のために何かをするのはかまわないと思います。

でも、タクシー業界は各種規制でがんじがらめの業界です。

その仕組みの変更を自社の利益誘導に用いていたとしたら、利用客を見ていない(見ている振りをしている)改革でしか無いですし、それは業界全体にとって不幸なことだと思います。

 

自社の事業が拡大することが、タクシー行外全体の利益につながる。

少し大げさですが、こんな印象を植え付ける嫌な記事でした。

 

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初乗り410円も長距離は実質値上げ、中小タクシー淘汰へ

 週刊ダイヤモンド編集部 2016年10月26日

来年早々、東京のタクシーの初乗り運賃が730円から410円に引き下げられる。“ちょい乗り”需要の拡大という狙いがあるものの、その恩恵は大手だけにとどまりそう。中小のタクシー会社の中には打撃を被るところも少なくなく、タクシー業界再編の流れが加速しそうだ。(「週刊ダイヤモンド」編集部 須賀彩子)

 

 「今まで近くに行く用事では遠慮していたけど、この値段なら利用しやすいですね」

 

 今年8月、東京・新橋駅からタクシーを利用した客はこう語った。「この値段」とは、初乗り運賃410円のこと。タクシー会社からの値下げ申請を受け、国土交通省が新橋、浅草、新宿の各駅前や東京大学病院前などで実証実験を実施していたのだ。

 

 利用者の反応はおおむね好意的なものだった。アンケート結果によれば、6割の利用者が、初乗り運賃が410円になればタクシーの利用回数を増やすと回答。現在の月間平均利用回数が4.8回のところを、引き下げ後は7回に増やすとの結果が出たのである。

 

東京都内(東京都区部三鷹市武蔵野市)の初乗り運賃は、従来、2キロメートルまで730円だった。これをタクシー会社各社は、約1キロメートルまで410円へと引き下げるよう国土交通省に申請、年明けにも運賃改定が認められる見通しだ。

 

 タクシー会社が引き下げに踏み切ろうとする背景には、大きく分けて二つの理由がある。

 

 まず、2020年の東京オリンピックに向けて外国人観光客の増加が見込まれているものの、高い初乗り運賃のままでは利用してもらえないのではないかとの危機感がある。

 

 例えば、ニューヨークでは約280円だし、ロンドンでも400円程度。それに比べて東京はいかにも高く、現時点でも外国人観光客が急増している割には、利用者は一向に増えていないのが現状だ。

 

 また、タクシー市場がジリ貧傾向から抜け出せないという事情もある。1989年には今回の対象エリアで年間2.8億回だった輸送回数は、ここ6年ほどは2.0億回台にまで落ち込んでおり、回復の兆しはない。

 

 というのも、東京都内では割安に利用できる鉄道網が発達し、タクシーを使わなくても済むようになったことが大きい。例えば高級住宅街として知られる麻布十番は、一昔前まで「車が足」という地域だったが、東京メトロ南北線の開通により多くの人が電車に切り替えた。

 

 また、長らく続いた不景気の影響で、企業がタクシー券利用を控えるようになったことも影響している。

 

 こうした事態を打開しようと、タクシー業界が切った切り札が初乗り運賃の値下げだったというわけだ。今回の実証実験の結果を受け、業界では「“ちょい乗り”需要の拡大が期待できる」(タクシー会社幹部)という安堵の声が広がっている。

 

1450円以上の長距離利用は実質値上げになる

 320円もの引き下げで、かなり“お得”に映る今回の運賃改定だが、実はそんなに単純なものではない。約1キロメートルまでは410円であるものの、その後は237メートルにつき80円ずつ加算されていくからだ。

 

 その結果、現行運賃と比較すると、1450円を超えた辺りから新しい運賃の方が割高になってくる。つまり、“ちょい乗り”利用者には安くなるものの、長い距離になればなるほど、これまでよりも高くなってしまうのだ。

 

 こうした運賃改定のカラクリについて、ある中小タクシー事業の経営者は、「今回の改定は大手には有利に働くが、中小には不利なもの」だと言う。

 

 大手タクシー会社は、都心部を中心に営業していることに加え、いまだタクシー券を利用している大企業などとの法人契約もあるため長距離利用者が多い。

 

 それに対し、中小のタクシー会社は、郊外の住宅街を営業エリアとしているところが多く、「初乗り運賃程度で駅と家との間をピストン輸送して、どうにか経営しているのが現状」(中小タクシー会社経営者)だという。

 

 そのため、「“ちょい乗り”需要が拡大すると言っているが、住宅街では引き下げた分に見合うだけ客数が増えるかどうか疑問。中小会社の多くは、これから厳しい時代がやって来ると覚悟している」と、ある経営者は胸の内を明かす。

 

 その結果、タクシー業界では、大手が中小をのみ込む形で再編が進むとの見方がもっぱらだ。

 

 実は、すでに再編の波は押し寄せている。例えば日本交通の場合、10年ほど前の運行台数は1600台だった。それが、フランチャイズ(FC)方式を取り入れてから積極的に買収を繰り返し、今では3400~3500台と倍以上の規模に。昨年1年間だけでも東京都内で3社を買収、1社をFC傘下に入れたほどだ。

 

 経営者の高齢化と後継者不足に頭を悩ませている中小会社も少なくなく、タクシーの初乗り運賃の値下げは再編、淘汰の呼び水になりそうだ。