1BOXタクシーの乗務日誌のようなもの

都内を走る1Boxタクシーの乗務日誌、タクシーブログのようなものです

謎の手取り額(笑)、自社をブラックだと宣伝しているのかな?

私、性格的にしつこいところがあるもので、一度疑問に思うととことん調べてみようと思う方なのです。

さて、謎の手取り額が公開されていましたのでざっくりと分析してみました。

一応、サルでもわかる手取り40万円講座の生徒の皆さんは、ほとんどがサル以下だったようなのですが、それは本日の主題とまったく関係ないので、看板に偽りありじゃないか!と思った程度で留めておきたいと思います。

 

引用は、イケル氏のブログです。

19回目の給料日。大阪タクシー乗務員の実際の給料(年収・月収・ボーナス・手取り・昼勤・隔勤・夜勤)を公開。転職してきた後輩初心者新人タクシー運転手の給料も参考までに。

2017年4月入社 島ちゃん
水揚490,590円 手取り280,504円
(隔勤12日出勤210時間勤務 賃率62% 2,336円/1時間)

 

2017年4月入社 岡ちゃん
水揚850,950円 手取り491,827円
(夜勤24日出勤289時間勤務 賃率62% 2,944円/1時間)

 

2017年5月入社 Nくん
水揚608,640円 手取り332,386円
(夜勤25日出勤240時間勤務 賃率60% 2,536円/1時間)

 会社に控除されている額が、まったく理解できない数値なんですね(笑)

会社の控除額は、水揚げ×賃率-手取りで計算できるのですが、上から順に

23,662円・35,762円・32,798円です。

これで、社会保険料所得税(住民税は1年目なので控除されないとして)が控除されるのですが、会社の控除額が意味不明なんですね。

 

具体的にいきましょう。

社会保険料は、本来は月々ごとの算出ではなかったり、年齢によって介護保険料の負担があったり、所得税は、交通費の控除があったり、扶養家族の人数によって違ったりと、下記の計算は正確なものではないことを予めお断りしておきますが、概算値としては役立ちます。

前提は、全員が40歳未満で扶養家族無しの場合…

一番上の人は、支給額(水揚げ×賃率)が30,4166円なので、健康保険料(大阪府)が15,195円、厚生年金が27,450円、雇用保険は省略して、所得税が6,960円で控除合計が、49,605円。

二番目の人は支給額が527,589円なので、健康保険料が、26,844円、厚生年金が、48,495円、所得税が22,050円で控除合計が、97,389円。

三番目の人は、同じく控除額が60,824円です。

これは理論上の数値で、これに上記の会社の控除額が近く、多少の誤差であれば良いのですが、誤差が大きすぎます。

因みに理論値からイケル氏の書いた控除額の差額は、上から24,953円・61,627円・28,026円となっており、とても誤算範囲ではなく何か恣意的な力が働いているんだろうと思います。

 

最初は、社会保険未加入?を疑ったのです。

そして控除されているのは所得税だけ?とも思ったのですが、それだと控除金額が大きいので、イケル氏の会社で給与から控除している額がまったく不明なのです。

よくもまぁ、こんな数値を恥ずかしげも無く公開できたもんだと思いますが、それはいつものことなので脇においておきましょう。

 

さて、ここからは私の推測です。何で、控除額がこんなにずれるのか?仮説を幾つか並べてみます。

 

1つ目は、データの信憑性がそもそも無い場合。

これを言ってしまうと元も子も無いのですが、データが全て偽りの可能性は否定できませんし、今ではそうあって欲しいとすら願っている自分がいます。

 

2つ目は、会社が社会保険料の申告を偽っている場合。

最近、ニュースで報じられていますが、社会保険料を低く申告する方法は存在しているので、それを駆使して会社が社会保険料を小額しか納めていない可能性は否定できません。

データ捏造でなければ、これなのでしょう。

そうであるなら、相当悪質です。

たぶん、雇用契約業務請負契約の2本立てで契約されていて、社会保険料などは最低賃金で計算された時間分で支払っている可能性もあるかもしれません。

そうであるならば、イケル氏は何も知らずに踊らされている馬鹿者ってことになりますが…

 

3つ目は、会社が社会保険料を納めていない場合。

可能性は低いと思うのですが、所得税と住民税が控除され、社会保険関係がまったく控除されていない可能性は否定できません。

 

4つ目は、健保組合を独自に持っている場合。

可能性だけ触れますが、本人負担を1/4以下にして、残りを健保組合で負担している!などという夢のような優良企業という可能性も否定はできません。

 

4つ目は、冗談半分に書きましたが、いずれにしても

給与計算すらいい加減な会社!ということをイケル氏は宣伝しているのか?

それとも、データを適当に操作して、控除額を1割弱程度にして手取りを大きく見せようとしているのか?

給与に関することがはっきりしていない会社であれば、ブラック企業確定だし、イケル氏がデータを捏造していても、それを毎月のように黙認しているんだから、会社も同罪なのでしょう。

ここまでは、はっきりしていることです。

つまり、イケル氏が詐欺を働いているのか?それとも詐欺の片棒を担いでいるのか?

このいずれかなのは確定しました。

 

もし、上記のデータが真実だった場合、イケル氏のブログで紹介された人は、会社に何が控除されていて何が控除されていないのか?ちゃんと確認することをお勧めいたします。

そうしないと、本来支払っているべきものが支払われていない可能性があります。

ただ、そうであればあまりにも酷い話なので、先ほども書きましたがイケル氏のデータが捏造であることを願うのみです。

 

う~ん、もしかしてパンドラの箱を開けてしまったのかもしれませんね…

 

ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックをお願いします。

にほんブログ村 その他日記ブログ 運転手・ドライバー日記へ

 

計算はこちらを参考にしました。

国税庁・給与所得の源泉徴収税額表(月額) pdfファイル

全国健康保険協会 被保険者の方の健康保険料額 pdfファイル

 

追記 20017.09.29

社会保険料の算出、所得税の算出について、私の勘違いがありましたので、本文を訂正いたしました。

ただ、概算で求めた控除金額は変わりませんので、そのまま掲載しています。