1BOXタクシーの乗務日誌のようなもの

都内を走る1Boxタクシーの乗務日誌、タクシーブログのようなものです

細川幸一教授の説を逆から考えてみたら需要は喚起されるのか?

最近、タクシー運賃の時間併用制について「おかしい」という主張をよく目にします。

東洋経済に掲載された、日本女子大学の細川幸一教授も、その立場から時間併用制が、タクシーの需要喚起の邪魔をしているという論を展開しています。

 

渋滞時のタクシー料金「90秒で80円」は妥当か | 自動車 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

このような場合、時間併用制が無かったら需要喚起が落ちなかったのか?という逆の視点から考えてみると、たぶん答えは明らかで、はじめから時間併用制が無かったとしても、需要は落ち込んでいた。これは明らかでしょう。

タクシーの需要が落ち込んだ最大の理由は、会計制度のグローバルスタンダード化に伴う、接待費の削減。という黒船があり、景気の落ち込みと共にタクシーチケットの利用制限を各企業が実施したため。それが最も適した回答であり、それ以外のタクシー制度に関する話は後付に過ぎないものが多いのが現状です。

つまり、時間併用制が無くても需要は落ち込んでいたし、それをなくしたからと言って喚起されるほどの需要は無いのが実情ではないでしょうか?

 

時間併用制度に関しては、事故発生の危険率の上昇とお客さんの価格に対する安心感のバランスがどのあたりにあるのか?分からないので、空論ではなく実体論が待たれるところだと思います。

その意味では、運賃の事前確定制度やタクシー定期券制度は、実体の伴った実験なんだと見直したりもしています(笑)。

 

ただ、この様な曖昧な感情論が理論武装の装いを持って語られるときは注意が必要だと思っています。

その意味でも、最近の「時間併用制叩き」は異様に感じますし、何かの意図があると思って考察した方が良さそうです。

 

このブログでも何度も取り上げていますが、タクシー料金が高いのはタクシーの台数が多いからであって、市場規模に対して適正以下の台数であれば、料金は必然的に下がります。

諸外国のタクシー料金が安いのは、この為で、この視点を抜きにタクシー運賃の高廉を語るのは、議論の本質から外れていくだけだと思っています。

本当にタクシー運賃を下げたいと願うのであれば、是非、世界的に標準的な人口比率のタクシー台数に日本のタクシー台数を抑えるような論を展開していただけると、大変助かります。

 

 

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タクシードライバーは免許さえあれば誰でもできる仕事だから、収入は低くて当然という偏見のようなもの

タイトル通りなのですが、ホリエモンにしても、このブログで時々登場する高橋洋一教授にしても、タクシードライバーは免許さえあれば誰でもできるのだから、年収は低くて当然、と思っている人は世の中に多いように感じます。

だから規制緩和が必要だ、と論が続くのですが、この誰にでもできて年収は低くて当然という議論、何かおかしいんですよね。

 

例えば、風俗嬢に身体さえあればできる仕事だから報酬は低くて当然、という人はいないし、ホステスやキャバ嬢に似たようなセリフを吐く人もいないように感じます。

 

この差は何なのでしょう?

 

たぶん、タクシー業界は規制に守られてぬくぬくとした経営をしている、とそれらの論を吐く人は思っていて、簡単な仕事なのだから参入も簡単だ、という思い違いのようなものがあるのではないかと想像しているのですがどうなのでしょう?

 

タクシーは労働集約産業なので、人が集まるかどうかが全てという産業です。

そして、傍から見ると簡単な仕事で誰でもできる仕事で、ちゃんと調べてみると収入が意外にも高い仕事だったりします。

それにも関わらず離職率が高い業界でもあります。

タクシー業界をやめた人は、ごく一部の例外を除いて、タクシー業界よりも労働環境が悪いところで働いています。

 

タクシー業界は収入が低いといわれますが、少なくとも都内に限れば、成人男子の平均年収程度は稼げる産業なので、収入が低い産業というわけではありません。

 

さて、誰でもできる簡単な仕事で、収入もソコソコあるのに離職率が高い。

タクシーは簡単な仕事だと言っている皆さまに、この現実が何故発生しているのか説明していただきたいと思うのですが、誰もしてくれません(笑)

 

だって、免許があるから誰でもできる簡単な仕事、というのがそもそもの誤解なのですから、説明できないですよ。

そうでなければ離職率の高さは説明できないんですよね。

 

タクシーは収入が低くて当然だという論を語る人が、風俗嬢も年収が低くて当然だと語っていたら信用できるような気もしますが、そうでない限りは現実を見ずに騒いでいるだけのアホ共という括りで良いと思うのですが、どうなのでしょうか?

 

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【8/29の乗務日誌】 空車の私を挟んで前後で他のタクシーに乗車するのはご遠慮ください(・。・;

2017/8/29(火)の乗務日誌

売り上げ  ◎◎◎◎

営業回数        16回

最高売上  羽田空港~南青山 8,000円くらい

逆乗車拒否 5回くらい

 

この日、敗因は沢山あるんですが…

まずは予約がいただけなかった(^^ゞ

細かく書いて愚痴愚痴言いたいのですが、さすがにそれはマズイので細かくは書けませんが、朝の4時半頃から9時半頃まで拘束されて、1つに届かないような予約が本日の予約でした。

16時に出庫して、翌12時頃帰ってくるので、10時くらいにはその日の最後のお仕事となることが多いのです。つまり、この日は朝の4時半以降、1つも積みあがらない事が確定しての出庫となったのです。

 

となると、最低でも4時半までに4つ半、もしくは5つ欲しいと思うのは人情です。

それを目指して旅立ちました。

 

比較的立ち上がりは良くて、20時半に15だったので羽田へ。

これが90分待ちで瀬田でした。

悩ましい場所なのですが、香港便の遅れの情報もあったし、もう一度羽田へ。

この間に日付を22k弱で越えました。

 

2回目の羽田は80分待ちで本日の最高売り上げの青山へ。

その後、赤坂~駒沢と挟んで乗せられないジリジリとした展開が続いていました。

そしてタイトルです。

 

場所はあまり詳しくは書けませんが、タクシー乗り場ではない場所で付け待ちをしてみました。

すると前から2人組の男性が、比較的早くお客さんになりそうと喜んだのもつかの間、前から来たお客さんの1人は私の前で流している個タクを停め、もう1人は開けたスライドドアを通り越し、私の後ろで同じく流している同じ行灯のタクシーを停め…

挟み撃ちで、逆乗車拒否をいただきました。

 

もう、あまり時間が無かったし、心も折れたのでその場を離れましたが、1Boxをそんなに嫌わなくても良いじゃん。と心で叫ぶしかありませんでした。

 

結局、ここで乗ってくれず、9時半に予約の仕事が終わってから、少しでも挽回しようと流したところで、明らかにお客さんだった人が私を避けたので、心が完全に折れました。

 

深夜、あの二人組みのお客さんが乗らなかったのが全てでした…

あるいは、慣れないことはするものじゃないってことかもしれません。

私はソコに付けたのはこの日が初めてでした。

もう二度と付けません、と心に誓うしか無かったのですが…

 

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やっと報道された感のある、中国式の白タク問題…

中国式の白タク問題がようやく報じられています。

羽田空港で仕事をしていると、明らかに白タク行為をしている車両を見かけることも多く、いずれ問題化するだろうと思っていたのですが、少し遅すぎるような気がしないでもありません。

記事中にある通り、通常の運送行為だけでは取り締まるのも難しく、対策が少ないのが実情だと思われます。

 

考えられる対策は幾つか有ると思うので、それらを駆使して対策を考えて欲しいと思ったりしますが、どうなのでしょう?

 

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<中国人白タク>横行も検挙困難…スマホ決済で 数千人登録 Yahooニュース 毎日新聞

【上海・林哲平】旅行熱が続く中国からの観光客を当て込んだ「中国式白タク」が、成田空港や関西国際空港など日本各地の空港で横行している。「中国人による送迎・ガイド」をうたい、中国の業者に登録した在日中国人が自家用車を運転。集客から支払いまでスマートフォン上で完結するため、取り締まりを免れるケースが大半だ。急速なキャッシュレス化が進む中国。日本側の対応が追いついていないのが現状だ。

 ◇来日前に予約 空港にお迎え

 中国式白タクは、運営する中国業者のスマホアプリで客が出発地と目的地、利用時刻を選べば、業者から日本にいる運転手に手配が届く仕組みだ。運転手が中国系のため、客は同胞意識と言葉が通じる安心感を抱く。

 関西方面を旅行した際に利用した男性によると、飛行機が関西空港へ着陸すると、スマホに中国語で「あなたの運転手です。外でお待ちしています」というメッセージが届いた。指定された送迎用エリアでは、黒いワンボックス車の前でスーツ姿の男性が出迎えてくれた。空港から新大阪駅までタクシーでは1万8000円程度かかるが、白タクなら630元(約1万円)だ。

 日本旅行の際によく利用するという上海の医師(46)は「便利だから使う。中国で日本人運転手がいれば使いませんか?」という。中国ではスマホを使った決済が市場でも使われるなど生活に浸透しており、自家用車を使った送迎サービスのアプリも人気だ。

 関西国際空港タクシー運営協議会の川崎孝治専務理事は「中国の生活空間が日本の中にそっくり移ってきたようなもの」と指摘。中国の大手業者のアプリには東京1800人、大阪1200人、北海道280人など、日本各地で数千人の在日中国人らが運転手として登録している。

 日本での中国式白タクの目撃情報は数年前から集まり始めた。有償で客を運ぶのに必要な国の許可を得ておらず、道路運送法違反にあたる疑いが強い。川崎専務理事は「タクシーは客の命を預かっている。保険がなく、事故があっても客や相手方が守られない」と取り締まりを求める。

 また、日本での売り上げを中国で計上する業者も多いとみられ、日本で納税されることはない。近畿運輸局などは今年2度、対策会議を開き、成田空港会社も「警察との情報共有を進めている」と明らかにした。

 ただ、支払いを含めてやりとりはすべてスマホ上で進められ、日本では客を運ぶだけ。警察の職務質問に運転手が「友人を乗せている」と答えれば、それ以上の追及は困難だ。

 沖縄県警は今年6月、白タク行為をしていたとして、中国籍の男2人を道路運送法違反容疑で逮捕した。中国式白タクの初検挙だった。ただ、県警によると、別の事件で逮捕された両容疑者の口座などを調べる中で証拠を確保できた珍しいケースだった。近畿運輸局は「実態把握が難しい」と指摘している。

 

大和自動車交通の東京四社除名問題、和解で決着…

2月に東京四社から大和自動車交通が除名された件につき、和解が成立していたようですのでこちらでもエントリーしておきます。

様々な条件は着きましたが、元の鞘に収まったカタチで解決です。

 

この除名騒動、そもそもの発端は大和自動車交通東京無線グループの協業が原因でした。

その協業のうち、スマートフォン向けアプリの共同開発については、当初より問題視されていませんでしたが(問題視されているとすれば、帝都と私鉄協の間で既にスマホアプリは共同開発並びに運用されているので、それも問題視されるはずです)、チケットの共同運用について四社側にとって認められない案件でした。

 

拙ブログにも記しましたが、以前は四社のチケットが例えば東京無線で使えたり、またその逆もあったりと、相互乗り入れが比較的緩やかだった時代がありました。

しかし、乗客数の減少と共に、その様な緩やかな時代は許されなくなっていきました。

今回の問題は、その点に対する認識の差が大きかったように感じます。

 

大和自動車側は、表立って東京無線とのチケット乗り入れは謳っていませんでしたが、他の四社側から見れば、四社チケットの東京無線への流出危機と捉えたのは仕方の無いところです。

これも拙ブログに記したと思うのですが、大和自動車には、この問題が生じる直前まで四社チケットを他の無線グループに流出させていた実績がありました。

その現実の前には、いくらチケット流出は無いと説明したところで、その説明が説得力を持たなかったのは言うまでもありません。

 

さて、この問題が一段落した時点でタクシー業界を見渡すと、日本交通による寡占化の動きは止まらず、さらにスマホアプリでも圧倒的なシェアを持つに至っています。

しかし、スマホアプリに関しては、四社はそれぞれ立ち位置が異なり、日本交通との協業を否定したのは面白い現実だと思います。

 

先述の通り、帝都は私鉄協と独自のアプリをリリース済み。大和は東京無線と共同でアプリ開発を行うとありますが、既に東京無線がアプリのリリースを行っているので、それに乗る形になるでしょう。国際はこの秋に待ったく別の考え方のアプリをリリースすると発表しました。

 チケットでは協力している四社ですが、協力しているのはその一点だけのようですね。

  

地位保全仮処分命令申立事件における和解成のご報告 pdfファイル 東京四社委員会

 

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