1BOXタクシーの乗務日誌のようなもの

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タクシーの稼ぎ方 その4 ドライバーの努力と全体のパイとの関係

前回までは、時間管理の側面からお話を展開してきましたが、今回から少し視点を変えてみます。

タイトルにもある通り、ドライバー個人の努力と全体のパイとの関係についてという視点で考えてみたいと思います。

 

個々のタクシードライバーの頑張りは、タクシー業界全体のパイにどの程度影響するのでしょう?

少しイメージしてみてください。タクシーとは基本的に「待ち」の商売です。つまり、その日その時間に乗りたいお客さんの総数は、ドライバーの努力云々とは別の世界のお話で、個々のドライバーが頑張ったからといって全体のパイが増えるものでは有りません。

個々のドライバーの頑張りの影響があるとすれば、機会ロスが減ったりするくらいでしょうが、それも天候や鉄道ダイヤの乱れなどの要因が重ならない限り全体への影響はさほど無いと思われます。

 

現在の東京23区・武三地区の状況を鑑みると、タクシーに乗りたいけど乗れなかったという場面はほとんど無く、その日にタクシーを利用したい人は、ほぼ100%利用できている状況だと思われます。

その様に、機会ロスもほとんど無いような状況であれば、私たちの商売は他のドライバーとの全体のパイの奪い合いをやっているようなものです。

 

この様な状況を前提に考えると、他者よりも良いポジションで流す必要がありますし、他者よりも良いポジションで交差点に入る必要がありますし、他の空車との位置関係とお客さんの状況は常に意識しなければならなくなってくるのです。

イメージとしては、他人が見つけていないお客さんにいち早くたどり着けるかどうか?それを争う商売という面であり、何台もの空車が発見したお客さんを如何に自車に導くのか?が日夜争われているのです。

 

全体のパイに余裕があれば、他者との関係よりも自分の頑張りが中心に据えて考えられたのですが、特にリーマンショック以降、他者との関係を意識しなければならない場面が多々見受けられるようになりました。

少なくとも、それ以前はタクシー同士の暗黙のルール、例えば実車や迎車優先であったり、乗降時に左側に車を寄せるであったり、右車線から急に車線変更してお客さんを奪いに行くのが禁止であったり…

そういう暗黙の譲り合いルールのようなものが存在し、それを無視自分勝手に運転するドライバーは、帰庫後、先輩ドライバーから怒鳴られたりする光景が見受けられました。

 

しかし、リーマンショックを境に、それらの暗黙のルールのようなものは重きが無くなり、いかにお客さんを奪うのか?という方法論がもてはやされるようになったのです。

いくつかの具体例を紹介しながら、お客さんの奪い方、良いポジションの奪い方を考察してみたいと思います。

併せて、個々の努力が唯一発揮できる場面、つまりルート選定と行き先変更についても考察してみたいと思います。

 

今日の教訓は、共存共栄ではなく弱肉強食としておきましょう。

私は、競争率の高い中での奪い合いは苦手なので、競争率を低くして数少ないお客さんを探すことのほうが多いでしょうか?

 

 

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