「英語対応能力検定」って何ぞや
先日、大きな書店をウロウロしていたら、「英語対応能力検定」なる聞きなれない検定のテキストを発見しました。
この検定、業種別の能力測定試験と一般の能力測定試験に分かれていて、業種別は「販売」、「宿泊」、「飲食」、「鉄道」に加えて「タクシー」が入っていたのです。
ざっと、「交通編」のテキストを立ち読みした感じでは、従来あるものとあまり変わらない気もしたのですが、「タクシー」だけで結構なページ数を割いているので参考になるかもしれないと思いました。
ところで、この検定
『訪日外国人4000万人時代に向けて―。
サービスの現場や街なかで求められるのは、 英語で聞き取って理解し、 適切な言葉で伝える「英語応対能力」。
海外からのお客様に、安心してもらえる、 微笑んでもらえる、おもてなし英語。
「これだけで伝わる」にフォーカスし、 その力を測る「英語応対能力検定」。
シンプルだけど伝わる。シンプルだからこそ伝わる。
ココロが英語になっていく。』
こんなコンセプトで、来年の3月に第1回の試験を実施するようです。
受験は、パソコンやタブレットなどで受験できる「iBT形式」(スマホは検討中らしいです)
読む、聞く、話すの試験内容になるそうです。
まぁ、普通の解説をしても面白くないので、以下は少し斜めから(笑)…
何で、タクシーが業種別の一つに入ったのか?
でも、タクシー業界でこの試験は知られてないような気がするのはどうしてなのか?
そんな、視点でもう少し深堀りしてみると…
「プレスリリース」によると、旺文社、カシオ、毎日新聞社の三社の合弁事業で実施されるようです。
(後発の検定試験にしては、大手が揃っているのでマトモですね)
「検定の特長」に記載された協賛企業をみると…
「宿泊」では、藤田観光、名古屋グランドホテル、草津温泉観光協会など
「飲食」では、ロッテリア、キリンシティ、杵屋、がんこフードなど
「タクシー」では、すばる交通、飛鳥交通
他の業種と比べてみても、タクシーには「大手」といわれる会社が名前を連ねていませんし、業界団体、指導団体も見当たりません。
その意味では、業界的にはあまり力を入れてないようですね…
まぁ、東京だとタクシーセンターが英語講習に力を入れてますし、その1つとして毎年のように「英語おもてなしコンテスト」を実施していますし、東京ハイヤー・タクシー協会では、「タスティドライバー」制度を導入して、ドライバーの中でのトップクラスの英語力を持つドライバーの選別を始めていますので、それらとの住み分けが難しいのかもしれません。
ところで、すばる交通は今では日本交通のFCですが、以前から観光タクシーに力を入れていると聞いたことがあります。
また、飛鳥交通オリンピック選手のバックアップをしたりと、公のものを眺めていると名前を見る機会が多い会社のイメージです。
来春から飛鳥交通も日本交通のFCですが、日本交通がここに顔を出していないのが、なんとも意味深です。
いずれにしても、今のところ、業界的にはスルーとなりそうな検定に思えてなりません。
それでも、「タクシー」を業種別の1つに入れたのは、ドライバーの母数の多さが実施団体には魅力だったのかも知れません。
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